『法隆寺虫喰経(別名:行信僧都発願 大般若経)』天平時代写 人気 / 断簡(1行17字2行)

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【商品について】   『法隆寺虫喰経(別名:行信僧都発願 大般若経)』天平時代書写 の1行17字/2行の断簡です。 行信僧都は「738年(天平10年)律師に任じられ、この頃から法隆寺東院の復興に尽力。748年(天平20年)大僧都として諸寺資財帳に署名している。750年(天平勝宝2年)に没したという所伝があるが、その後も生存していたことを示す資料もあり、754年(天平勝宝6年)厭魅(まじないで呪い殺す)の罪により下野薬師寺に左遷された薬師寺の行信と同一人物と見る説もある。没後に完成した神護景雲元年(762年)九月の跋(あとがき)を持つ「行信発願経」が法隆寺に残されている。(Wikipediaによる)」と記載されています。 添書によれば、本断簡はその六百巻の大般若経の一部が外に出て、伝世の過程で切断されたものと思われます。また『虫喰経』の呼称は、虫損の被害を受けているものが多いことからと言われています。   わずか二行の断簡ではありますが、高度に洗練された写経体により書写された三十四文字の姿は、見事としか言いようのない美しさだと思います【写真3】【写真4】【写真5】。   ネット上にある信頼性のある思われる残巻(弘文荘の目録『大般若波羅蜜多經卷第四百三十八』)及び断簡(表装された三行)の画像や記述データと、本断簡の同一文字あるいは似た構成の文字を比較すると、素人の私が見てもおなじ手による書写と判断できます。【写真6】に挙げた文字が本断簡より抽出し、比較に使用した文字です。(御興味のある方は上記の残巻の情報で検索して確認してみてください。)もちろん本断簡のもととなった六百巻が、一人の手により書写された(後の時代の一筆経のように)わけではないのですが。   私事の経験で余談になりますが、本断簡を含めて複数の古写経断簡を同一の古書店から購入したものですが、長年の保管の間に添書と断簡の間に混乱が起こってしまい「これは本当に敦煌経か?添書の天平経は正しい組合わせか?」というようなことが起こってしまい、京都へ行くついでに四点ほどの疑問のあるものを持って行って見てもらったことがありました。その時の一点が本断簡で、私は写経体の見事な書写から『敦煌経』ではないかと思っていたのですが、御店主は「これは法隆寺の虫喰経ですすね。敦煌経はこちらで・・・・・」と、即断で解決してくれました。それから「虫喰経がそこにありますよ」と言って、私の背後にあった古びた木製の展示ケースを指しました。ガラス越しにのぞくと、一巻の写経が三紙ほど開かれて置かれていました。見えているところには虫穴一つない、素晴らしいコンディションの法隆寺虫喰経でした。
   さて書写に使われた料紙は、麻紙で簀目幅は広めです【写真7】の上部。紙料の分散はそれほど均一ではありませんが、この時代の写経料紙(麻原料)としては一般的だと思います【写真7】。しかし、実際に書写された状態を見ると、表面はの繊維は凹凸がなく緻密でツルツルに磨かれかのようになめらかです。紙を持った感触は、和紙独特のふわりとしたものではなくコシの強くパリッとしており、高密度の紙であることが判ります。厚めに漉いた麻紙を、打紙することにより書写適性を高度化した紙と考えられます。そのため料紙は透明性さえ生じています。そうした紙に書写された文字の墨は滲むこと無く均一な、こってりとした黒のイメージを作り出しています【写真8】。   また、麻紙、打紙とともに古代の写経料紙の特徴として染色があります。黄蘗染(とくに中世以降の大般若経の多くの料紙は黄蘗染めです)が基本と言われていますが、それにしては褐色が強すぎると思います。そこで同じく天平経とされている興福寺由来の断簡と並べて紫外線をあてて、蛍光の発生を比較してみました【写真9】。右が本断簡、左が比較の興福寺由来の天平経、下の白い部分は現代の良質の和紙(純楮、無漂白、蛍光染料不添加)です。(【写真10】は同じものを白色光下で撮影したものです。)興福寺由来の天平経は強い蛍光(黄色)を発しましたが、本断簡は蛍光を発しておらず黄蘗は使われていないことが判ります。おそらく当時の写経料紙染色のもう一つの定番である橡(つるばみ:ドングリ)により染めた木蘭色ではないかと思います。木蘭色は一般的にはベージュから黄土色ですが、媒染材によっては黒褐色にもなるので、そのような染色をしたのではないかと思われます。   本断簡にはわずかですが虫損痕があります。その部分のみを補修しており裏打はありません。前述のように丁寧に調整された写経料紙の手触りを現在も残しています【写真2】。   本商品は京都寺町通りの古書店由来のもので、添書がつけられています【写真1】。
*本紙寸法  縦:263mm  横:35mm(縦寸263mmは、弘文荘の目録『大般若波羅蜜多經卷第四百三十八』に記載された寸法と一致しています)
【注意事項】*数百年を経過して残されてきたものなので、上記の画像・記述により明示できていない瑕疵がある可能性もあります、その点を了承のうえ入札をお願いいたします。つきましては恐縮ですが、汚れや傷などに神経質な方は御入札をお控えください。*「悪い評価」目立つ方で、円滑なお取引が難しいと判断した場合は当方の判断にて、予告無く入札を取り消しさせて頂く場合がございます。  以上を御理解の上、御入札ください。

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