江戸吉原図聚/三谷一馬/限定800部/定価60500円/登楼・廓内・妓楼・遊女の生活・年中行事・遊女の風俗・吉原風俗の角度から吉原をとらえる

商品説明
江戸吉原図聚/三谷一馬/「登楼」「廓内」「妓楼」「遊女の生活」「年中行事」「遊女の風俗」「吉原風俗」の角度から吉原の全体像をとらえる

平成18年　限定800部　解説と付図6枚　部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
はじめに
本図聚は、江戸吉原のすべてを絵によって再現しようとしたものです。
吉原が公許されたのは元和三年(一六一七)であり、江戸時代最後の年であ る慶応三年(一八六七)までは、ちょうど二百五十年になります。 書名からい うと、本当はこの二百五十年間の吉原を扱うべきですが、本図では、主に安 永(一七七二十八一)頃から幕末までの約九十五年間の吉原を題材にしました。 著者の興味をもっているのが文化 (一八〇四一一八)、文政(一八一八三〇) 以降の風俗であり、資料もこの時代のものが多く残っているからです。また一 般に「江戸吉原」の風俗といった場合、天保(一八三〇一四四) 前後のものを さすのが普通だからでもあります。
本図聚では、「登楼」「廓内」「妓楼」「遊女の生活」「年中行事」「遊女の風 俗」「吉原風俗」という七つの角度から、 吉原の全体像をとらえる構成をとり ました。個々の絵については、以上の内容にはっきりと分類できないものもあ りましたが、それはそれとして整理しておきました。
本図聚及び附録の三百枚近い絵は、すべて当時の版画類や黄表紙、 人情本、 洒落本、滑稽本、読本、草双紙などの挿絵類から復元したものです。ときには 原画の小さすぎるものを拡大したり、不足している場合は描き足したりしたも のもありますが、ときたま原画の風俗について疑問に思うところがあっても解 説で触れるにとどめ、原画の資料性を尊重するという立場から、敢てそのまま 復元しておきました。なお、原画に書き込まれている文章の類は、すべて省略 しました。

本図聚は、本冊の絵と、別冊解説書、附録の三者を併わせて、江戸吉原の全 貌が立体的に浮かび上がるしくみになっております。なお、別冊解説書には、 各作品ごとの解説のほかに原画の出典を示し各作品中に描かれている事項、事 物などを拾い上げた索引を付しておきました。 特に索引は、「江戸吉原絵事典」 としても役立つことと自負しております。

附録の地図二葉は、東京都立日比谷図書館所蔵の古地図を直写、複製したも のです。
前著『江戸商売図絵』を出版してからすぐ本図聚にかかり、足かけ九年の歳 月を経ました。その間とぎれとぎれではありましたが、出来る限りの資料を集 め、描き続けてきました。参考にした資料は厖大なものになります。
三谷一馬


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